「会社に行こうとすると動悸や吐き気がする」ときの対処は?
出社前の動悸や吐き気は、心や体のストレス反応のサインかもしれません。
状況を詳しく伺い、症状の原因を一緒に整理し、適切なアドバイスや治療法(お薬による治療、環境調整の助言など)を提案します。
「会社に行こうとすると動悸や吐き気がする」症状の原因は?
出勤前にだけ体調が悪くなる場合、仕事に関連したストレスが原因となっている可能性が高いと言えるでしょう。
症状を改善していくためには、まずご自身が抱えているストレスの「正体」を知ることがとても重要です。ここでは、職場ストレスの主な4つの原因とその影響についてご紹介します。
1. 上司や同僚との人間関係に悩んでいる
職場は、性格も価値観も異なる人たちが集まる場所。うまく馴染めなかったり、苦手な上司・同僚との関係にストレスを感じていると、自覚のないまま心身に負担がかかります。人間関係のストレスは、吐き気や緊張感、頭痛など体調不良の引き金になることもあります。
2. 仕事内容が合わず成果が出ない
仕事が自分に向いていないと感じると、やる気が出なかったり、集中力が続かずミスが重なることも。がんばっても成果が出ないと、自信を失ってしまい、それがさらなるストレスの原因となる悪循環に陥ります。
3. 大きなプレッシャーを抱えている
責任の重いプロジェクトや業務を任されると、プレッシャーが大きくなります。過度な緊張状態は自律神経のバランスを乱し、動悸・不眠・吐き気・食欲不振など、さまざまな身体症状として表れます。
4. 長時間労働や休日出勤による疲労の蓄積
残業や休日出勤が続くと、休息が取れず心身の回復が追いつきません。慢性的な睡眠不足や疲労は、ストレス耐性を下げ、身体症状を引き起こすリスクが高まります。
日本人の睡眠時間は世界平均と比較しても短いと言われています。6時間睡眠で十分な人はほとんどいません。7〜8時間を目標に、睡眠時間を確保できるよう努めましょう。
「会社に行こうとすると動悸や吐き気がする」ときの治療法は?
ストレスの要因を見極めて対処することが回復の鍵
一時的な対処として吐き気や動悸に対して薬を使うことは可能ですが、根本的な改善には至りません。症状の本質に迫るためには、まず「自分がなぜストレスを感じているのか」を丁寧に探る必要があります。無理をしながら仕事を続ける状態は、心身の消耗をさらに進めてしまいます。
当院では、心理師による面接は実施していませんが、医師が通常の診察内で行う「精神療法」の中で、ストレスの見極めや対処についてご相談に乗ることが可能です。
まずは「休む」ことで回復の土台を作る
自分自身の状態やストレスの原因を考えるにも、心と体に余力がなければ難しいものです。精神的・身体的に疲れきっている場合は、まずはしっかりと休息を取ることが最優先です。回復のためには、思いきって休暇を取得したり、必要に応じて医師の診断のもとで休職を検討することも視野に入れましょう。「回復してから考える」ことも、立派な選択です。
ひとりで抱え込まず、信頼できる相手に相談を
「つらい」と感じることを誰にも話せず、自分だけの問題だと抱え込んでしまう方が多くいらっしゃいます。しかし、第三者に気持ちを打ち明けるだけで、精神的な負担が軽くなったり、状況に変化が生まれることもあります。上司や同僚、家族など信頼できる人に相談することが重要です。
今の職場にこだわらず、環境を変えるという選択肢も
どれだけ努力しても状況が変わらなかったり、十分に休んでも不調が続くようであれば、転職を前向きに検討することも一つの選択肢です。ストレスの原因が明確で、それが変えられない職場環境である場合は、その場に留まることで症状が悪化し、うつ病などを引き起こすリスクがあります。
一度うつ状態に陥ってしまうと、回復に時間がかかるだけでなく、仕事や生活に大きな支障をきたします。心身を守るために、ストレスから距離を取るという選択も、自分を守る手段として有効です。
困ったら専門家にご相談
精神科や心療内科といった専門家は、ストレスによる症状とその対処についアドバイスが可能です。
ご自身で判断がつかない場合、客観的な意見を聞きたい場合など、お気軽にご相談ください。
必要な場合には薬物療法を含め、治療の選択肢をご提示可能です。
【こころの港クリニック京橋・東京駅前】では
当院では、働く世代の心の不調に丁寧に寄り添うよう心がけて診療を行っています。
「出勤がつらい」
「動悸や吐き気が朝だけ起きる」
「ストレスで眠れない」
こうしたお悩みがある方は、お一人で抱えず、お気軽にご相談ください。
JR東京駅・銀座線京橋駅・浅草線宝町駅から徒歩すぐ、働く方でも通いやすい立地でお待ちしております。