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適応障害

適応障害はどんな病気ですか?

適応障害は、ストレスとなる出来事や環境の変化に適応するのが難しくなり、精神的・身体的な症状が現れる病気です。
例えば、仕事や職場の人間関係、家族の問題、転職や引っ越しといった環境変化が引き金となることがあります。
日本では働く世代の方に多く見られる疾患で、好発年齢は20~40代とされています。
適応障害は他の精神疾患と比べて短期間で回復する場合が多いですが、早期の適切な対応が重要であることには変わりありません。

適応障害でよくみられる症状は?

適応障害の症状には、主に以下のようなものがあります。

こころの症状

  • 気持ちの落ち込みや不安感
  • イライラや集中力の低下
  • 無力感や自己肯定感の低下

からだの症状

  • 頭痛や肩こり、腹痛などの身体的不調
  • 睡眠障害(不眠または過眠)
  • 食欲の変化

行動の変化

  • 職場や学校への遅刻や欠席の増加
  • 社会的な孤立や引きこもり

これらの症状はうつ病ともよく似ていますが、例えば仕事が休みの土日には症状が改善し、趣味なども楽しめるような場合は、適応障害のほうが診断としてより適切かもしれません。
ストレス源から離れると改善することが多いですが、長期間対処されない場合は症状が悪化し、結果としてうつ病などに診断が変更になる場合もあります。

適応障害の治療にはどんな選択肢がありますか?

適応障害の治療は、症状の軽減とストレスへの適応力を高めることを目的とします。

環境調整

  • 適応障害で最も重要なのは、「原因から離れてゆっくり休むこと」です。
  • 仕事が原因の場合、休職してストレス源から一時的に距離を置くことや、業務量を調整するなど、環境の見直しを行います。

精神療法

  • お話を伺いながら状況を整理し、対応について専門家の見地からアドバイスを行い、生活指導など通じて回復のお手伝いをします。
  • 休養によって症状が改善して少し余裕が出てきたら、ストレスへの対処力(ストレスコーピングスキル)を身に着けられるようお手伝いをします。

薬物療法

  • 必要に応じて、睡眠薬や抗不安薬(安定剤)が処方される場合があります。これらはあくまで一時的な症状緩和のために用いられ、補助的な役割になることが一般的です。

適応障害の経過は?

適応障害の症状は、ストレス源が取り除かれたり、ストレス源から離れたりすると軽減することが多いです。

治療期間

例えば一時的な過労であれば、休職などの環境調整によって2~3ヶ月程度で回復することもありますが、ストレス源から離れられない場合などは長期的な治療が必要になることもあります。

職場に原因があると考えられる場合は、復職する前に復職後のプランを主治医・会社・産業医などの関係者で打ち合わせておくことで、復職の成功確率が上がると考えられます。

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