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睡眠障害

睡眠障害はどんな病気ですか?

睡眠障害は、睡眠の質や量、時間帯に問題が生じ、日中の生活に支障をきたす様々な疾患をまとめた呼び方です。
一般的に睡眠障害には、以下のようなさまざまな病気が含まれます

不眠症

寝つきが悪い(入眠困難)、途中で何度も目が覚める(中途覚醒)、朝早く目が覚めてしまい、その後眠れない(早朝覚醒)、ぐっすり寝た感覚がない(熟眠感の欠如が特徴。

成人の約20%が何らかの睡眠のトラブルを経験しており、慢性的に不眠が続いている方は10%弱程度という推計があります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠中に何らかの理由で空気の通り道が細くなってしまい、繰り返し呼吸が止まってしまう病気で、大きないびきや日中の強い眠気が特徴です。

日本では成人の約4%が罹患しているとされ、肥満は大きなリスク要因の一つです。

過眠症

夜間に十分な睡眠をとっているにも関わらず、日中に極度の眠気を感じ、生活に支障をきたす病気です。
ナルコレプシーもこれに含まれます。(夜間の睡眠時間が短いために日中に眠気が生じるのは、単に睡眠不足の可能性があります)

概日リズム睡眠障害

睡眠相後退症候群(夜遅くまで起きていて朝起きられない)、非24時間睡眠覚醒症候群(体内時計が24時間よりも長い/短い周期のため外界とズレてしまう)などが含まれます。

夜間労働者やシフト勤務の人に多く見られます。

むずむず脚症候群(RLS)

脚にむずむずした不快感が生じ、眠るのが困難になる病気です。

高齢者に多く、全人口の約5~10%が経験するとされています。

睡眠障害でよく実施される検査にはどんなものがありますか?

睡眠ポリグラフ検査(PSG: Polysomnography)

  • 最も包括的な睡眠検査で、一晩(~数日)入院して睡眠中の身体活動を記録します。
  • 脳波、眼球運動、筋肉の動き、心拍数、呼吸状態、酸素飽和度などを測定します。
  • 入院病床のある一部の病院で実施しています。

簡易睡眠検査

  • 自宅で行える簡易版の検査。機器を装着して睡眠中の酸素飽和度や呼吸状態を測定します。
  • 睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングに用いられます。
  • 手軽ですが、睡眠ポリグラフ検査ほど詳細なデータは得られない点が欠点です。

睡眠潜時反復検査(MSLT)

  • 日中の眠気を客観的に評価することで、ナルコレプシーを含む過眠症の診断や重症度判定を行う検査です。
  • 睡眠ポリグラフ検査とセットの場合が多く、日中2時間毎に寝付くまでの時間を計測します。

睡眠障害の治療にはどんな選択肢がありますか?

それぞれの睡眠障害によって治療が異なりますが、概ね下記のような治療が一般的です。

睡眠衛生指導

規則正しい睡眠リズムを作る、夕方以降のカフェイン摂取を控える、適度な運動を取り入れるなど、睡眠に関する正しい知識を身につけ、生活習慣を改善することで、良質な睡眠を維持するための指導を行います。

薬物療法

睡眠薬(ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系)

比較的短期間で効果が期待できますが、転倒などの副作用や、長期使用における依存のリスクなどを考慮して使用されます。

メラトニン受容体作動薬

概日リズム障害などを中心に使用されます。

認知行動療法(CBT-I)

心理学的な手法を用いて、不眠症の原因となる生活習慣や考え方を変え、睡眠の質を改善することを目的とした治療です。

その他の治療

CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)

睡眠時無呼吸症候群に対して用いられる治療で、圧をかけた空気を送ることで睡眠中の呼吸を助けます。

光療法(高照度光療法)

強い光を朝に浴びることによって概日リズムを整える治療です。

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