院長の自己紹介とご挨拶
2025-03-23
こころの港クリニック京橋・東京駅前 院長の山﨑龍一です。
こころの港クリニック京橋・東京駅前は、「利便性」「専門性」の両立を図りつつ、訪れていただいた患者様に寄港地のような「やすらぎ」を感じていただける医療を提供することをコンセプトに、2025年5月からの診療開始のため、現在準備を進めています。
私自身、患者の立場でクリニックを選ぶ際、「院長やスタッフの人柄・雰囲気」という点は気になる部分であったため、少しでも安心して受診していただけるよう、ブログという形で情報発信していこうと思います。
今回は初回のブログなので、簡単に院長の自己紹介をさせていただきたいと思います。
これまでの経歴や論文等の業績についてはこちらにも記載しているので、気になる方はあわせてご覧ください。
医師・精神科医を志した理由
高校時代、池谷裕二先生(現在は東京大学薬学部教授)の本に出会ったことがきっかけでした。比較的単純な構造の脳からこれだけ複雑な人間社会が生まれていることに神秘を感じ、未だ解明されていないことも多い脳科学に引き込まれたのをとてもよく覚えています。
一方で、「今困っている人の役に立ちたい」という気持ちがありました。自身が追求していく学問が、遠い未来の誰かというよりは、目の前の人々の助けになるような学問であってほしい。
これらの考えをまとめると、自然と医師・医学研究者という将来像が見えてきました。
医学部を卒業し、臨床研修を終える段階で診療科を選択します。
最後まで脳神経内科と迷っていましたが、最終的にはより当初の脳科学のイメージに近かった精神科医として一歩を踏み出すことにしました。
精神科医になってから
私の精神科医としての最初のキャリアは、東京都の小平市にある国立精神・神経医療研究センター病院から始まりました。
優秀な先生が多く、とても熱心に指導していただきました。
様々な患者様の治療を行う中で、印象的なケースをいくつか経験しました。
現在の精神科医療では、薬物療法と精神療法が治療の大きな2つの柱になりますが、これらの治療でうまくいかないとき、脳を刺激する治療(ニューロモデュレーション、神経刺激療法などと呼ぶこともあります)が非常に有効な場合があったことです。
重症のうつ病の患者様で、自力で歩けない・食べられないという状態の方が、電気けいれん療法(ECT)により、1〜2ヶ月後に元気に退院していく様子を見て、これらの治療の可能性を強く感じました。
このような原体験から、私は精神科医としての専門性としてニューロモデュレーションを選択しました。
その後は東京慈恵会医科大学に移り、ニューロモデュレーションに関する臨床研究に携わり、学位を取得しました。
ちょうどrTMS(反復経頭蓋磁気刺激)療法が一部保険診療で実施できるようになったタイミングだったので、院内の立ち上げにも関わることができました。
クリニック開業について
研究と臨床でとても充実した時間を過ごしていましたが、ライフステージの変化もあり、大学から離れてUbie株式会社(医療スタートアップ企業)やクリニックで勤務していました。
Ubie株式会社では、全く専門分野の異なる熱意も能力も高い同僚達と出会うことができ、プロダクトを通じて、医療機関側からはあまり考えられていなかった受診前の患者様の悩み・困りごとや、医療機関が抱える課題について外部からの視点で向き合うことができました。Ubie株式会社については、退職後の現在でもコンテンツ監修などで関わっています。
大学病院、クリニック、スタートアップ企業、そして並行して行っていた産業医活動と、幸いにも多面的に精神科という領域に関わる機会がありましたが、共通して感じていたことがあります。
これだけメンタルクリニックが増えているにも関わらず、精神科領域において適切な医療に結びついていない患者様がとても多いということです。
メンタルヘルス対策に関する社会的なニーズがますます増えていく中で、自分の理想とする医療を追求したいという思いが、今回こころの港クリニック京橋・東京駅前を開業する一番の理由です。
クリニックのコンセプトについて
クリニックのコンセプトは「利便性」「専門性」「やすらぎ」の3つです。
私自身、これまで治療に携わってきて、時間の限られた外来診療の中でこの3つの要素を網羅することの難しさを強く感じています。
新しい技術を活用し、できる限り効率化を図ることで患者様のストレスを減らす。医師やスタッフが患者様と向き合う時間を増やす。
新しいエビデンスを感度高く取り入れ、患者様の最適な意思決定をサポートする。
当たり前といえば当たり前の取り組みですが、これらをしっかりと行うことで、皆様に安心して通院していただけるクリニックを目指しています。
今後のブログについて
このブログでは、
- 精神疾患(特に私の専門であるうつ病やTMS)に関する情報
- 当クリニックからのお知らせ
- 院長である私の日々の診療で感じたこと
などを発信していく予定です。
皆様にとって、少しでも役立つ情報を提供できるよう、努めてまいります。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
院長